スキル「ネタバレ忘れ」

スキル「ネタバレ忘れ」

まだ見ていない物語の核心を知ってしまう、まだクリアしていないゲームの主要人物が驚きの結末を迎えることを知ってしまう。
これほど絶望的な状況はないと思います。いわゆるネタバレであります。

私は物語を楽しみたいので、基本的にネタバレは許せないタイプです。

以前、ゲーム「ファイナルファンタジー」をプレイしていたとき、

まるたしん
〇〇〇〇(主要キャラの名前)、良いよねぇ。
friend
いやぁでも、〇〇〇〇はねぇ。

言葉を濁しやがったのです・・・。えっ?それって、何かあるってことでしょ。

予感通り、この後、この主要キャラクターは壮絶な結末を迎えました。

この友人は、ネタバレを口にしておりませんが、それと同等の行動を取ったといっても過言ではないでしょう。

他人が自分より先のことを知っている・・・。最先端を常に追い続けているような人でない限り、本やゲームの世界などではよくある話です。

かくいう私もネタバレをやってしまったことはあります。

とあるゲームの話を友人としていて、その友人も私もクリアした後だったので、「〇〇は〇〇っていうのが納得いかなかったよねえ。」と言っていると、近くで聞いていた友人の友人がプレイ中だったため、壮大なネタバレをやってしまいました。あのときは本当に申し訳なかったです。物語の感動は一度しか味わえませんからね。注意したいものです。

自分では普通に会話していたつもりでも、相手にとっては壮大なネタバレになること、人間ですから、不注意というものはあるでしょう。
しかしながら、最大限に注意しなければいけないときというものがあります。

それは、
「紹介するとき」だと思います。

本やゲームを他人に紹介するとき、話の序盤を軽く説明して、これからどうなるのかが気になる程度で納めておくことが大事です。それはDVDなどの裏に書かれている説明文を話す程度というのが、一番の程合いかと思います。

以前、友人Aから漫画を借りたときの出来事です。

その漫画は彼曰く名作とのことで、私が借りる前に、別の友人Bが借りるという、いわゆる回し読みをしていました。

正直、タイトルは以前から知っていたのですが、今一面白さを疑っていた私は、友人Bからその漫画を受け取るとき、彼に尋ねました。

まるたしん
ねぇねぇ、この漫画のどういうところが面白いか、紹介してくれない?

彼は、読み終えた直後だったこともあり、この漫画の面白さを、それは流暢に話してくれました。

しかし、、、

friend
それがさぁ、一番衝撃だったのが、これ言っていいのかなぁ、この〇〇と●●が、実は※※だったんだよねぇ~。

それは最終巻で語られる衝撃の事実だったのです。

friend
あ。
まるたしん
あ、じゃねぇ。
friend
すんません!

彼も興奮のあまり、抑えきれなかったのでしょう。(笑)

私は気持ちを整え、その後数日かけてその漫画全10巻を、それは楽しく読ませていただきました。

えっ?ネタバレの話?

ああ、読んでいるうちにすっかり忘れておりました。

そのコマに差し掛かったときにはじめて、「ああ、これがこの前友人が暴露していた話だな。」と、その時にやっと思い出しました。
確かに衝撃的でした!(笑)

言葉で聞くだけと、ストーリーに乗って体験することの記憶への影響もあると思いますが、主人公に感情移入すれば、記憶までも主人公と同じ時系列になるんですねぇ。

えっ?それって、ただの物忘れじゃないのかって?
そうかもしれません。
でも、それで物語を何度も体験できるとすれば、それはそれで素晴らしいスキルじゃありませんか。