下方硬直という呪縛
この「下方硬直」という言葉を初めて聞いたのは、退職後の生活設計セミナーで、OBの方の講演でアドバイスをいただいたときてした。
現役中の生活水準は、老後にそれを下げるというのはなかなかできない、と。
一度味をしめてしまったものは、それ以下のものをなかなか受け入れ辛くなってしまうってのは確かにそうかもしれません。
例えばお酒好きな人が、美味しい日本酒をよく飲んでいて、退職して収入が減ったから、安い酒に切り替えるというと、そうはなかなかならないもんでしょう。
でも一方で、若い頃から高級車に乗っていたら、その後の車がそれ以上しか乗れなくなってしまうから、身の丈にあった車を買えばって話を聞いたことがありましたが、確かにいい車に金かける方も多くおられるかとは思いますが、結婚などを機に車にお金をかけなくなった方もおられると思います。
そう、こういうのはね、しっかりとした気持ちを持っていれば大丈夫なんですよ。
先日のことです。
私の友人に、服や靴など身に付けるものにこだわる方がおられましてね。飲み会でもちょくちょく靴の話とかになるわけです。
私も靴は結構好きで、それなりにこだわりを持って履いておりましたが、彼の履く靴は、私の靴の倍以上の値段がするものを身に付けておられます。私は彼をセレブリティーと呼んでいます。いやそんなに靴に金出せません!
でも友人が言うには、このくらいの靴となると、やっぱ履きやすいし、アウトソール(靴の下のゴム部分)がすり減ってしまっても、その部分を交換できるようなのです。
それはいい!と一瞬思ったのですが、ソール代(11000円位)で私の靴が買えてしまいます。汗
まあそれなりの高い値段の靴を長く履き続けるか、安価な靴を短期間で履き替えるかって個人の価値観の話なんでしょうけど。それでも多分前者が高く付きますね。苦笑
いやいやそんな高い靴はいらんいらん!っていつも話してたのですが、今の私の靴もそろそろ買い替え時になってましたので、ある日飲みに行く道中、専門店に立ち寄ってみたんです。
そして、試履をしてみたんです。
いやー試履ってこんなに恐ろしいものなんですね。
分かりにくいわ!
カチッと足にはまって歩きやすいし、革の色合いもツヤも、良いように思えてきます。(分からんのかい!)
でもやっぱ、、、、、高いんです。
一万円の靴でも「タケー!」って思う私がですよ、2万4、5千円の靴なんて、次元が違いすぎます。
それから検討に検討を重ね、4回シバキに行きました。
きっとこれを買うと、いつも一緒の相棒みたいな気分になるんですわ。かけた金の量に比例してね。
そして、他人の靴がより気になるようになるんですわ。
ああ人ってこうやって口には出さずとも自分と他人とを比較し、心の中でマウント取っているんですね。だから、それがいつの間にかプライドとなり、それ以下の水準に下げることができない身体になってしまうんでしょう。
生涯生活設計セミナーで、先輩が言っていた「下方硬直性」という言葉が頭をよぎります。よーくわかります。
まあね、でも私は乗じませんよ。
マウントなんという、他人との勝ち負けを意識した考えを持ち続けて生きていくなんてコリゴリです。
私はそもそも服でも靴でも使い古したビンテージみたいなのが好きなんです。新品だと傷が付いたり、色ムラを発見したときってメチャクチャショックじゃないですか。
だから、すでに傷が付いてる、少し使われた靴の方が気楽に履けると思うのです。日々手入れしていればいい感じで輝いて長持ちします。
うん、”良い”靴の”中古品”にしよう。
人によっては、中古品なんてどこの誰が履いたかわからんやつに足を入れたくないという考えもあるでしょう。
あと「靴って、履く人の足の形に合わせて変化していくもんなんですよ」って考えもあると思います。
成長過程にある子供だったら、お下がりの靴の履きグセによって、足への影響は懸念すべきかもしれませんが、私は大人ですからね。
そう思いたいだけなんでしょ。笑
こちらは今回の勉強代として購入させていただきました。
乞うご期待!
思いっきし下方硬直になってますやん。
それではまた( ´ー`)ノシ
>ロトさん
買いました。
ボーナス一括払いで!
高い靴買われたんですね。さすがです。私は扁平足なので買えないかなぁ。